大分ベンチャーキャピタル株式会社(代表取締役:渡邉 剛之)が運営する「大分VCサクセスファンド6号投資事業有限責任組合」より、水素透過金属膜の活用による水素社会実現に挑戦する株式会社ハイドロネクスト(本社:大分市、代表取締役:永井 正章、以下「ハイドロネクスト」)に投資を実行しましたことをお知らせいたします。
なお、今回の資金支援は、株式会社豊和銀行とフューチャーベンチャーキャピタル株式会社が共同で設立した「ほうわ創業・事業承継支援投資事業有限責任組合」との協調支援となります。
大分県内の地域金融機関が連携し、同社の成長をサポートしてまいります。
◆投資先企業について
ハイドロネクストの水素分離技術は、水素原子が金属に溶け込む性質を利用し、バナジウム金属膜を透過させることで、超高純度の純水素ガスを取り出すことができます。
2015年に締結されたパリ協定に加え、2020年に日本政府が「2050年カーボンニュートラル(温室効果ガス実質排出ゼロ)」を宣言したことで、脱炭素社会の実現を可能とするエネルギーとして、より一層、水素に注目が集まっています。水素エネルギー市場は2030年には世界市場160兆円とも言われています。水素社会の実現においては、いかに経済的に生産し、貯蔵・輸送するかが課題です。これまで主に想定されていた製造工程は、原材料となる褐炭を液化水素に変換し、大量に輸入する規模の経済によりコストダウンを図るモデルでしたが、これに対し同社の技術は、水素を含んだ物質をガス状態にし、そこから水素だけを取り出すことが可能となるため、水素製造の低コスト化に加えて、水素流通における昇圧・貯蔵・輸送というコストが大きく削減できることが期待されています。
同社が所在する大分市には九州唯一の大分石油化学コンビナートがあり、同コンビナートから発生する大量の純度の低い副生水素をどう利活用するかは地域の課題でもあります。同社は昭和電工、清水建設などの企業と環境省の実証実験に取り組む他、デバイス製造には同コンビナートを下支えする製造業とも連携し、「大分発世界へ」の水素産業を目指します。
商 号 株式会社ハイドロネクスト
代表取締役 永井 正章
本社所在地 大分県大分市大字三佐650番地の2
設 立 日 2015年12月